好奇な鋭い眼付

 振向いた武田より佐野の方が、なおびっくりしていた。「だって……おかしいじゃないか。」 何がだってだか……ただそんな風に云ってみた。「何だい、だしぬけに……。」 好奇な鋭い眼付は、武田の存在を生々とさした。「なに……一寸……。」 考えてるうちに佐野は落付いてきた。愉快そうな顔をした若い女...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 11:03 am  

何だか不気味な恐ろしい気持

「困るとか困らないとかいう問題じゃないよ。全く思いもよらないことなんだ。」「誰だってそんな……。だが、考えてみれば、それも愛情のせいかも知れないよ。」「愛情……そういった気持とは全く別なものだ。僕は何だか不気味な恐ろしい気持さえしてるんだから。」 佐野も聞いてるうちに何だか変な気持になりかかっ...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 11:02 am  

母が死んだ時の覚えがある

「ある。……だが、もうそんな話は止そうよ。」「話したくないことなら、仕方ないが……。まあいいや、そのうち何もかもよくなるよ。実際人に死なれるってことは、嫌なことだ。僕にも母が死んだ時の覚えがある。然し、いつのまにか、遠い過去のことになってしまうものだよ」「…………」 武田は黒ずんだ眼を瞬いて、...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 11:01 am  

T: Y: ALL: Online:
Created in 0.0108 sec.

http://submarinesystems.co.uk/