君はもう察しているだろう

 聞きたいことなど、なにもない。だまっていてくれるほうが望みだったが、大池のあわれなようすを見ると、そうは言いかねた。「聞いてあげてもいいわ。それで、あなたが気が休まるなら」「私が何者だか、君はもう察しているだろう。二十日の朝、名古屋の私のところへ、君代が東京から長距離電話で、こんなことをいって...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 10:52 am  

ちょっと奇妙なこと

「豊橋駅はどうだった」「木谷刑事をやりましたが、ちょっと奇妙なことがありました。駅の広報係が、その汽車に乗り遅れたから、待たずに、先に行ってくれと、東洋放送の宇野久美子宛のアナウンスを依頼された。その女は、ナイロンのジャンパーに紺のスラックスを穿き、ベレエをかぶって、絵具箱を肩にかけていたというん...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 10:51 am  

捜査の対象

「だめだろうね……相当、こっぴどくやったつもりだが、洒々《しゃあしゃあ》としていた……それゃ、そうだろう。大池の弟とツルンでロッジに泊りこんだって、とがめられることはないはずだから」 そういうと、クルリと丸山捜査課長のほうへ向きかえた。「丸山さん、これゃ捜査の対象にならないね。二課はどうするか知...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 10:48 am  

T: Y: ALL: Online:
Created in 0.0111 sec.

http://submarinesystems.co.uk/